今日、お客様とノロウイルス対策の話になりました。
今日、お客様とノロウイルス対策の話になりました。
今日、お客様とノロウイルス対策の話になりました。
その中で、殺菌消毒についての勘違いが気になりました。
いわゆる、
ワイドハイターと、キッチンハイターの
違いはご存知でしょうか?
ワイドハイターは、酸素系漂白剤で、主成分は粉末タイプが過炭酸ナトリウム(アルカリ性)、
液体タイプが過酸化水素つまりオキシドール(弱酸性)です。
色柄物の染料を殆ど侵さず洗濯することが可能です。
但しノロウイルス除去には適しません。
一方のキッチンハイター(ブリーチと言う商品名もありますね)は、塩素系漂白剤で、ほとんどが液体タイプです。
主成分は次亜塩素酸ナトリウムです。
衣料などの染料を激しく侵すので、
白物以外の洗濯には適しません。
しかし殺菌作用が強力でノロウイルスも殺すことができます。
そこで、ここからは、キッチンハイターをノロウイルス対策に使用する為の注意点をまとめてみます。
まず、消毒液の作り方です。
キッチンハイターなどの家庭用塩素系漂白剤の塩素濃度は概ね5~6%です。
ここでは計算しやすいように5%とします。
吐しゃ物などに直接使いたい場合には、塩素系漂白剤を水で50倍に薄めたものを作ります。
このときに500ccのペットボトルを使うと、とっても便利です。
初めにペットボトルの中に水を少しだけ入れて、
その後塩素系漂白剤を10cc入れます。
ちなみにペットボトルのキャップは1杯で5ccなので計量カップ代わりに使えますよ。キャップ2杯分で10ccになります。
また、塩素系漂白剤のキャップであれば、だいたい半分の量で10ccになります。
そして、最後に水をペットボトルいっぱいに入れて、よく振ります。
これで完成です。
この消毒液は吐しゃ物などを直接処理する際に使用します。
その際には、吐しゃ物などが乾かないうちに処理するようにしましょう。
吐しゃ物などが乾燥すると、ノロウイルスが空気中に舞い散りやすくなり、
感染する可能性が高くなってしまうためです。
同じ要領で250倍に希釈した消毒液も作っておくとよいでしょう。
こちらはトイレの便座などの掃除に使用します。
500ccのペットボトルに塩素系漂白剤を
2cc入れることで完成します。
ペットボトルのキャップで約半分の量ですね。
こちらの消毒液は掃除だけでなく、
吐しゃ物がかかった衣服の漬け置きなどにも使えます。
※ちなみに、調理用の大さじ一杯=15㏄
小さじ一杯= 5㏄
です。覚えておくと何かと便利です。
⚠気をつけるべきことは、素手でキッチンハイターを触らないようにすることです。
この消毒液を作るときには手袋、マスク、ゴーグルなどをつけて塩素系漂白剤が
体に直接つかないように気をつけましょう。
また、衣服に付着すると、必ずと言っていいほどその部分が脱色してしまうので、
注意が必要です。
最悪、失明などの危険性があるので取扱いだけには注意が必要です。
また、計量などで金属製品も使用しないでください。
追記:
原液を希釈すると塩素が非常に不安定になる(いわゆる、気が抜けるっていうやつですね)ので、この消毒液を作ったら、2、3日で使い切るようにして、その都度作り直して下さい。
煮沸消毒も有効です。但し85℃で一分以上の加熱が必要で、これでウイルスの活性をなくすことができます。
この時期の入浴も、下痢気味の人がいれば最後に入って、その直後に前述の250倍液で消毒しておくと安心です。
また、インフルエンザウイルス除去は意外と簡単で、アルコール消毒も有効ですし、石鹸で丁寧に洗う事も非常に有効です。
もうすぐ春ですが、まだ気が抜けないこの時期に、ノロウイルス、インフルエンザウイルス対策のお役に立てれば幸いです。
【この記事を書いている人】
平櫛 貴夫
(毎日屋クリーニング店 店主)
兵庫県尼崎市でクリーニング店を営んでおります。
地域の方から頼りにされ、地域に恩返しできるクリーニング店を目指し、「洗い」と「仕上げ」にこだわりを持って運営しています。