あんまり着てへんけど。
あんまり着てへんけど。
クリーニングに出す時に店頭でお客様がよくおっしゃる言葉です。
「あんまり来てへんけど、やっぱり出しとくわ」
と、言いながら今回お持ちになられたのがこちら。
冬物のキルティングのブルゾンですね。
なるほど、パッと見ではあまり汚れていないように見えますね。
このブログを読んでくださっている方々のほとんどの人がこういう風に
ハンガーで吊ったまま点検されるのではないでしょうか?
でもね、実は・・・
この状態では汚れなどは確認できないんです。
ハンガーから外して平たいところに置いてみましょう。
まず、襟から。
ほら、いかがです?
写真を拡大してみてください。
襟のベージュ色の部分、結構汚れているのが分かりますよねー^_^;
はい、次は袖口です。
袖口の中はもちろんですが、
外側も何かに擦れたのでしょうか?
結構汚れていますね。
お客様もカウンターで点検中に
「ほんまや、よー汚れてるわ!」
って自分で自分の服が予想外に汚れていたことに驚いていました。
今回はブルゾンでいい事例があったので紹介しましたが、
他の服もほぼ同様に点検できますよ。
このブルゾンの場合、
キルティングなのでちょっとボコボコしています。
こんな時は、生地を軽く引っ張って平らにすると
前身頃の食べこぼし汚れなんかも比較的よく見えるようになります。
パンツ類も同様で、前を表に平たく置くようにすれば
汚れはよく見えるはずです。
ついでにひっくり返してお尻部分もね。
コート類などの比較的丈の長いものは、
特に裾の裏側もよく点検してください。
さあ 、
冬の天候不順から始まってコロナだ、自粛だ、なんだかんだ、あって、
その上、この梅雨の長雨で
まだクリーニングも何もしていない冬物ありますよね?、ね。
さ、今から早速点検してみてください。
そして、冬前に(ノ´>∀<`)アチャ…
っていうことがないように。
「着る前洗い」は厳禁ですよ。
クリーニングを遅らせて、いい事なんてひとつも無いですから。
あ、そうそう、
今年の梅雨は本当に雨が続きます。
カビは湿気で発生しやすくなります。
洗っていない汚れが付いたままの服は特にカビに要注意ですよ!
そのカビの大好物(栄養源)は、
そう、その汚れなんですよ!
【この記事を書いている人】
平櫛 貴夫
(毎日屋クリーニング店 店主)
兵庫県尼崎市でクリーニング店を営んでおります。
地域の方から頼りにされ、地域に恩返しできるクリーニング店を目指し、「洗い」と「仕上げ」にこだわりを持って運営しています。